感染が酷くなると、膿がたくさん出る化膿という状態になります。
チマタでは、膿んだら消毒・ピアスを外す・軟膏を付ける・膿を押し出す・病院に行く…など、色々な対策が紹介されていますが、もちろん状況によって必要はケアは違いますし、間違えると悪化の原因に…((+_+))
今回は、ピアスホールが膿んだ時の正しいケアについてお伝えしますね(*^-^*)
傷が化膿したときの症状
体液の見分け方
ピアストラブルに体液はつきものなのですが、膿んでるかな?と思ったときは、まず、その体液が本当に膿なのかを判断する必要があります。
実は、皆さま「膿」だと思っているものが、実は他の体液の場合があるのです。
膿んだ時の体液
- 緑~黄色がかって濁っている
- ドロッ・ネチャっとしている
- 固まりきらない
- 臭い(こともある)
- (血が混ざることもある)
膿というのは、体がもつ体液(リンパ液)に細菌や血液細胞の死骸や垢などが混ざっているものです。
症状が酷くなるほど、上の表のような特徴が出てきます。
固まる膿は間違いかも
よく「膿が固まって…」と聞きますが、膿は相当放置しないと固まりません。
1日のうちで固まるようなら、今から説明する「勘違いパターン」の体液の可能性もあります(*_*;
膿と間違えやすいケース
次のような体液を膿と勘違いするケースが多いので、チェックしてください。
- サラサラ透明~黄色の液体
- カピカピ樹液みたいに固まる液体
- ちょっとだけ白く濁った体液
あれ?と思った心当たりのあるひとは、コチラでも一度「本当に膿か?」確認してみて、違ったらそれぞれ別の対策をしてください(>_<)
赤い(腫れ)
化膿の原因である感染を起こすと、赤くなる(腫れる)ことが多いのですが、ピアスの場合腫れない(見た目では分からない)こともあります。
感染では患部が熱くなる傾向もありますが、耳たぶの場合はそこまで自覚症状が無いことのほうが多いかと思います(軟骨では良く現れる症状です。)
また、化膿せず腫れるだけのこともあるので、腫れに関してはこちらもご参照ください
痛くないことも多い
感染を起こすと痛みが現れるとされています。
感染では炎症が起きるので、その時発生する物質によって痛みが出現してしまうのです。
また、膿が酷くなると膿の溜まりが発生し、圧迫されることで痛みを感じることもあります((+_+))
ですが、ピアスの場合痛くないけれど感染を起こしている場合もたくさんあります。
膿んでいても「痛くないから大丈夫・・・」と思っている人もいますが、実は注意が必要です(^^;
臭いが無いこともある
膿=絶対に臭いわけではないので、臭いが感じられなくとも、膿んでいる、感染している兆候があれば対策を取っていきましょう。
血が出ることもある
血が出ることもありますが、焦らなくてOK。
血液が通っている=治そうと頑張っているんです、基本的なケアを行って体を応援してあげましょう(*^-^*)
膿(化膿)の対策
バイキンの数を減らす

実は膿む原因=バイキンは、単に患部に居るだけでは悪さをしない(詳細はコチラ)のです。
バイキンには住みやすい環境と住みにくい環境があるので、ピアスホールをバイキンが住みにくい環境にしてあげることが大切な対策になります(*^-^*)
住みやすい環境
- 汚れが多い
- 過剰な湿り気(汗や軟膏)
- 良い菌が少ない(消毒で死ぬ)
- 血液細胞の元気がない(消毒で死ぬ)
住みにくい環境
- 血液細胞が元気
- 汚れが無い
- 傷の大きさが小さい
(皮膚のバリア機能)

↑こちらのページでは、具体的にどうすればバイキンが嫌な環境になるのか解説していきます♪
膿は押し出さない

よく、膿みが悪さをしていると勘違いして膿みを押し出そうとする人が居ます。
溜まった膿が排出されるので腫れが引いたり、痛みが楽になったりして良くなったと勘違いされますが、実は全然無意味。
どころか、刺激を与えて感染物を拡大させることで、症状の悪化にもつながりかねません。
ピアスの場合、膿は自然に排出されるのがイチバンです。
膿が溜まって仕方ない・・・という時は、一旦ピアスの太さを細くすることも考えて、今から説明する適切な洗浄やホットソークでの排出を試みてくださいね。

酷すぎて自宅で対処できない場合は病院へ・・・
汚れを洗い流す(洗浄)

バイキンは汚れ(汗・老廃物・軟膏・消毒のカス…)などをゴハン、そして住処にして増殖をしていきます。
その汚れを落としてあげることが、膿む原因となる感染の対策で一番重要なケアになってきます。
先程お伝えしたように、膿は押し出すのではなく、洗浄で自然に流れていくようにしましょう。
ピアスホールの時期に応じた洗い方で、ピアスホールの中まで清潔に保ってあげてください。
消毒は専門の先生に任せて
基本的には消毒液の使用は傷にNGなのは変わりません。
しかし、デメリットを差し置いても消毒をして細菌数を減らしたいときというのも存在します。
ただ、これはお医者さんでも意見が分かれるところ・・・
一般の人に判断基準をお伝えするのはとても困難なので、迷ったらやらないで、信頼できる病院に相談してくださいね_(._.)_♪
場合によっては抗生物質を使う
色々な対策をとっても感染が収まらないときには、ゲンタシン・ドルマイシン・テラマイシン…のような抗生物質というお薬が使われます。
色々な種類があるのでこちらを参考にしてください♪
塗り薬は市販でも売っていて使いやすいのですが、その反面、恐怖のAMRというデメリットも・・・
少しでもリスクを下げるために、むやみやたらに使わず、必ず用法・容量を守ってくださいね!
軟膏は浅い感染の場合に有効

抗生物質の軟膏は、汚れを除去した浅い感染には有効と考えられます。
入浴やホットソークでホールをきれいにした後、ピアスの軸に薬をぬって、軸を滑らせて内部まで行きわたらせましょう。
もちろん、傷を刺激しないようにゆっくり行い、1日1回は軟膏や汚れを落とすために患部を丁寧に洗浄してあげてくださいね(*^-^*)
軟膏は深い感染(膿瘍)には届かない

ピアスホールの周囲ではなく、少し離れた部位に汚れや細菌が溜まってしまうケース(膿瘍)=膿みの溜まりもあります。
この場合、軸に薬をぬっても細菌のいる場所まで薬は届かないので、塗るだけ損に・・・
血液細胞が自己治癒力でバイキンをやっつけるのを信じるか、信頼できるお医者さんへ行ってしっかり診断・必要な処方をしてもらいましょう。
粉瘤腫は病院へ

粉瘤腫と言って、体の中でバイキンや汚れがバリケードを作った中に籠城してしまうケースがあります。
特にピアスホールでは、人工的に粉瘤腫を作ってしまうケースもありますので、注意が必要です。
この場合は軸に薬をぬっても届かないどころか、血液細胞も患部に到達できないのでいつまでたっても良くなりません((+_+))
化膿したら病院に行くべき?
今見てきたように、自宅で化膿のケアが不可能なわけではありません。
一方、自分で感染のコントロールができない場合や、粉瘤腫など自宅でのケアが困難な場合には、病院に行ってきちり治療をしてもらう必要があります。
どんな症状になったら病院・・・という明確な線引きはできませんが
- 一向に良くならない
- ケアしても悪化する
- 感染が患部以上に拡大している
という場合には、信頼できるお医者さんを受診してくださいね(*^-^*)
ピアスを塞ぎたくない
膿んだ・感染を起こしたからといって、ピアスを塞ぐ必要は一切ありません。
ピアスを抜けば刺激が無くなるので良くなることは多いですが、ピアスを着けたまま治療することも可能です。
もちろん、適切なピアスを着けている必要はありますが、膿んだ!とあきらめてすぐにピアスを抜かないように、じっくり考えてくださいね(‘_’)