ピアスのトラブルやケアに使われるホットソーク。
家にあるもので簡単にできる民間療法ですが、正しく活用しないと悪化するケースもあるので注意が必要!
このページでは
- ホットソークの効果・正しいやり方
- ホットソークが効かない・悪化するケース
- 回数や方法のポイント
について説明していきます。
ホットソークとは
ホットソークって何に効くの?
ホットソークは自己治癒力を上げて傷を治すのを助けるピアスケアの民間療法です。
ピアスホールにおける
- ファーストピアスのケア
- 腫れ
- 軽度の肉芽
- 化膿・体液
などでよく使用されます。

ホットソークのほか、シーソルトソーク(sea salt soak)とも呼ばれています。
簡単なやり方
まずは究極に簡単なホットソークの方法をお伝えします。
涙のしょっぱさのお塩を溶かした温かいお湯に、心地いいだけ患部を浸けておくだけ(^^♪
難しい計算や特別な道具は必要ありません
用意する物
- 天然の海水塩(下記参照)
- お湯(やけどをしない程度)
- 患部が浸かる大きさの器(コップやお茶碗)
- タオルなど
ホットソークの方法
- ピアスはあらかじめ外すか、不安定な場合は金属アレルギーの心配がない素材に交換しておきます。
- コップやお茶碗に火傷しない温度の温かいお湯をたっぷりはり、お塩をスプーンにちょこっと入れて溶けるまで混ぜます。 塩は涙のしょっぱさが目安です。
- 患部がちゃぽんと浸かるように入れて5~10分、心地が良い程度に温めます。
※ヘソピアスの場合、器におへそをカポっとかぶせて軽く押さえてゴロンと上を上を向けばやりやすいですよ♪
- 終わったらシャワーなどで優しく塩水を洗い流します。
※ココは洗浄の手順と同じです(^^♪
そんなに簡単で大丈夫?
よく、ホットソークのために何グラムのお塩を何ミリリットルで何℃のお湯に溶かす・・・なんて説明されていますが、実は、極端に濃すぎなければ厳密に計る必要はありません。
簡単にできるのがホットソークのイイところ。
頑張り過ぎず、手軽に試しましょう。
生理食塩水の濃度に合わせたい人はお湯100mlに対して塩小さじ1/4~1/2で作成します。
天然の海水塩
よく「伯方の塩」が使われますが、もっと安い塩でもOK。
チェックするのは原材料です。
よく「食塩」はダメと言われますが、害はないので使用しても大丈夫です。
ただし、ミネラルの力を信じる場合には「海水」のみが原材料のものを選びます。
添加物(ヨウ素や防腐剤、抗凝固剤、ハーブなど)が入ったもの、岩塩(鉱物が入っている)は傷への影響を考慮するとNGです。
お湯
お湯は電子レンジでチンしても、鍋で沸かしても、給湯器からのお湯でもOK!
海外では衛生上の問題から水道水NGや、煮沸消毒をしてから!というところもありますが、日本では水道水でOK
器(コップやお茶碗)
特別なものを用意する必要はなく、患部を浸けてもいいものなら何でもOK。
綺麗に洗ったものなら使いまわして大丈夫です(*^-^*)
タオルなど
軽く耳をふくために、きれいに洗濯した清潔なものと、もし塩水がこぼれた時に拭くものをご用意ください。
ガーゼでなくて大丈夫です。今新型コロナで在庫も少ないので必要な場所に回してあげましょう(>_<)
ホットソークの効果
腫れ・膿・傷へに期待できる効果
ピアスの腫れや膿(化膿)・治りかけの傷に対して、天然の海水塩を使うことや温めることで次の効果を期待できます。
塩分の浸透圧
人間の体にはもともと塩分が含まれています。
体の塩分と「等張」に近づけることで、細胞への刺激や痛みを緩和させる狙いがあります。
ミネラルの浄化作用
ホットソークには「天然の海水塩」が推奨されています。
これはミネラルが豊富に含まれているためです。
ミネラルが溶けた水には殺菌効果があり、汚れを集め、除去する効果があるとされています。
とはいえ、お薬ではないのでミネラルが必須ではありません。
用意できる範囲で実施しましょう。
温める効果
傷が治るときには、血液の細胞の働きが欠かせません。
ホットソークで患部を温めると、血管が広がって血の巡りがよくなります。
新陳代謝が活発になることで、傷の治癒を後押しする効果が期待できます。
傷をきれいにする
ホットソークで汚れなどをふやかし、その後シャワーで洗い流すことで、傷口を清潔に保つことができます(*^-^*)
肉芽への効果は薄い
肉芽のページでお伝えしたとおり、肉芽には大きく
- ピアスの負担による肉芽
- ばい菌の感染による肉芽
の2種類があります。
天然塩を溶かしたお湯で温めることで循環を良くすることは期待できますが、特にピアスの負担による肉芽の場合はピアスを交換してあげないと改善することは期待できません。
ホットソークが効かないのは?
このように、ホットソーク自体は根本的な治療ではないので、何か原因があってトラブルを起こしている場合はホットソークだけでは治りません(´・ω・`)
効かないどころか、悪化してしまうケースもみられます。
そんな人はまず、トラブルの原因に心当たりがないか確かめてください((+_+))
ホットソークで悪化するとき
つぎにホットソークをしてはいけないパターンについて説明します。
金属アレルギー
汗などの水分にアレルギー物質が溶け出すことで症状が起きます。
塩水に着けるなんて、もってのほかなんです(゚д゚lll)
塩分は一部金属では腐食の原因になります。
出血している
血行をよくするワケなので、血管が拡張し、血の巡りが良くなった結果、出血はドンドン悪化します…
- ピアスをあけたばかり
- 何かで刺激を与えた
などで内出血が疑われる場合にも注意をしてください。
急性期の炎症
炎症(腫れ)には「急性」的な炎症と「慢性」的な炎症があります。
ホットソークのように温める「温庵療法」は、主に慢性期の症状に使われます。
基本的な考え方は
- 「熱っぽい」傷は冷やす。
- 「長く続いている腫れ」は温める。
のですが、ご自身で「今温めたいなぁ」「冷やしたいなぁ」と思う方で結構です(*^-^*)
理屈どうこうよりも、体がイチバン正直ですから。
ホットソークはいつ、どのくらいやる?
お風呂の前がオススメ
ベストなタイミングとしては、入浴前です。
ホットソークをして、そのままお風呂へGOすれば、洗い流しの手間が省けます♪
毎日やらなくてもOK
過度な洗浄はピアスホールの状態を悪くするので、多くても1日1~2回にしてください。
お薬ではないので、必ずしも、毎日する必要はありません。
軟膏を塗るならホットソーク(入浴)後
軟膏を併用する場合、清潔な状態で塗布する必要があります。
また、軟膏の種類にもよりますが塗布してから薬効が現れるまでに時間がかかるものもありますので、すぐに洗い流すと無意味になることも。
(ピアス用消毒液などはすぐに洗い流します)
しかし、軟膏を塗る際には前の日の軟膏や汚れが落とせていることが大切なので、ホットソークや洗浄の後に軟膏を塗ることが効率的です(*^-^*)
コットンに浸して耳に当ててOK?
たぶんこれ、クエン酸療法とごっちゃになって広まったんでしょうね(^^;
もしくは、英語のcottonをコットンと直訳してしまったのかも。
先程からお伝えしているように、温めることが一番の目的です♪
化粧水に使うようなコットンはすぐ冷めてしまいますよね。
塩をふったナメクジのように(ちょっと違うけど)シナシナになる効果はあるかもしれません、が、基本的に無意味です(^^;
ただの冷えた塩水(^▽^;)ですね
行うならば、たっぷりのお湯を「布」に染み込ませて、患部をしっとり覆い温めます。
スプレーしていいの?
「ホット」の意味は無くなってしまいますが、スプレーして悪いわけではありません。
ただし、必ず洗い流さないといけないことと、本来は温めて循環を良くする効果も大きいため、手間や効果を考えるとあまりメリットもありません。
水道水に信頼をおけない海外では、出先で洗浄の代わりに使用すると書いてあったサイトもありましたが、日本に限っては水道の蛇口をひねれば解決しますので、わざわざスプレーを用意する必要はありません(*^-^*)
まとめ
ホットソークとは・・・体液程度の塩のお湯にちゃぽんと患部を温める民間療法。
- 全てのトラブルに効くわけじゃない
- 塩は涙のしょっぱさ(テキトウ)でOK
- 塩は無添加の海水由来のものならOK
- コットン・スプレーを使うのは微妙
いかがでしたか?
世間でピアスの救世主的な存在と言われているホットソークですが、期待できる効果と、期待できない効果をしっかり見極めて、失敗しないピアスライフを送ってください(*^-^*)