【ピアス】失明や貧血になるって本当?|看護師が解説・ピアスケア | ピアスケアの理由

×ピアスで失明?

×ピアスで失明...? よくある迷信

「ピアスを開けたいんですが、失明するのが怖いです。」という質問。
もしくは、ピアスの交換の時に「目の前が真っ暗(真っ白)になるんです…」「貧血と猛烈な吐き気に襲われます」というご相談がよくあります(^^;

これを、科学的な根拠と一緒に説明していきますね。

失明は都市伝説ですが、トラブルを放置すると耳を失うかもしれないのは本当の話。
トラブル予防のために
ピアスの正しいケア
既にトラブルになった人は
トラブルとケア|早見表
を参考にしてくださいね( ..)φ
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結論:都市伝説です

昔、白い糸を引っ張ったり、ピアスを開けた時とかに、突然目の前が真っ白(真っ黒という話も)になって失明する。という都市伝説がありました。

そう、都市伝説なのです。

耳に視神経は通ってない

視力を司る神経は、目の奥から交差しながら脳にほぼ真っすぐ進みます。
中学か高校ぐらいでも習うはずですが、スルーしちゃいますよね~(^^;

不安なら「視神経 走行」とかでGoogle先生に聞いてみてください。

とにかく、耳にはどう頑張っても通っておりません

白い糸は皮膚や汚れ

自分の経験、皆さまの質問や回答を見ていると、白い色は実際は耳の皮膚が剥がれてしまったことや、汚れの塊であることが分かります。

特に皮膚の場合は、半分くっついていることが多いです。

私自身、引っ張ると猛烈な痛みを感じました(´;ω;`)

眉バサミとかでチョキっとすればよかったんですね。

あと、ピアスを回していたのが皮膚が剥がれる原因となり、NGだったようです・・・

なぜピアスを回してはいけないのか?については
参考 ピアスを回さないで!に詳しくまとめています

何で目が見えなくなるのか?

鉄分が少ない「貧血」とは違う

ピアスで目の前が真っ暗になり、貧血になっちゃいます。鉄分が足りてないのでしょうか?と思われている方がおられました。

もともと貧血がおありなのかもしれませんが、ピアスの交換が引き金でいわゆる貧血( 鉄欠乏性 )にはなりません(^^;

ピアスの交換による「痛み」や「不安」「緊張」が引き金になり、脳に十分な血液が行きわたらなくなり、貧血と同様の症状を引き起こすのです。

血流が復活すると、症状は治まりますので、鉄不足とは違って一過性のものです。

考えられるのは、迷走神経反射

ストレス,強い疼痛,排泄,腹部内臓疾患などによる刺激が迷走神経求心枝を介して,脳幹血管運動中枢を刺激し,心拍数の低下や血管拡張による血圧低下などをきたす生理的反応。(中略)迷走神経の過緊張により一過性の心停止をきたし失神することもある

迷走神経反射 日本救急医学会・医学用語解説集

簡単に言えば、過酷な環境での運動、長時間の立位、強い痛み、恐怖や不安などによって【迷走神経】と呼ばれる大きな神経が刺激される反射です。

体の先端にたくさんある細かな血管が広がり、本来体の中心や脳にたくさんあるはずの血液が一気に末梢(体の先端)に集まります

失神することもある

結果として脳など体の大切な部分の血液量が少なくなり(=血圧が低くなり)脳貧血を引き起こし、失神することもあり得るのです。

先程お伝えしたように、反射なのでしばらくすれば血液の循環は元に戻り、意識は戻ります。鉄が少ない貧血とは違うので、普通にしていれば症状はありません

そして親心かも

子供がピアスを開けたいというから、失明すると脅しておいた」という話も聞いた事があります(^^;

正しい教育法なのかどうかはともかくとして、そういう親心や、学校の先生などの「恐怖心から素行を誘導する作戦」のひとつだったのかもしれません。

失明よりも怖い事

実際、ピアス程度の小さな傷でも、細菌感染が酷くなると、脳や胸など大切な臓器まで感染が広がって、最悪死に至ったり重大な障害が残る可能性はあります

また、死に至る感染症のリスクもしっかり考えてほしいです。

私は失明よりも恐怖に思います。

もちろん、どんな傷であっても可能性はあります。
若い人だと親知らずの抜歯後の胸膜炎なんて、実際時々見かけます。

ですが、ピアスは「体には不必要だけれども故意に開けている穴」なわけなので、リスクを背負ってピアッシングをしていること、正しいケアと正しい判断が必要なことは十分理解しておいてほしいです。

そして、薬剤耐性菌を生まないよう、むやみな抗生物質(ドルマイシンやゲンタシン)の使用はせず、適切な利用をしてほしいのです。

現在、薬剤耐性(AMR)によって世界では年間70万人が死亡しています。このまま何の対策も講じなければ、約30年後には1,000万人が死亡すると予想され、がんの死亡者数を上回る可能性があります。

かしこく治して、明日につなぐ~抗菌薬を上手に使って薬剤耐性(AMR)対策~

迷走神経反射を避けるためには

お話が逸れてしまいましたので、迷走神経反射に戻りますm(__)m

迷走神経反射による失神の前兆(反射の初期症状)として、気分が悪い・目の前がぼやける・胸のつかえ・寒気・体の火照り・冷や汗などがあります。 

このような症状がみられたら、倒れる前にとにかく今の作業を中止して横になることが大切です。

この反射が頻繁にみられる人は

  • 痛みを伴わないように工夫する
  • 落ち着いた環境で作業する
  • もともと横になって作業する
  • 誰かに一緒に居てもらう

など、反射を引き起こさないための対策をとられるのが良いと思います(*^-^*)

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